The time saved by the 7 participants in the course increased from 1.4 hours per person per week to 2.2 hours per person. This was achieved through the use of ChatGPT by the cable television station in Hakusan City.

Asagao TV Co., Ltd.

株式会社あさがおテレビ

Issues before implementation

  • 書く・打つ作業の負荷:議事録の文字起こし、出演者の出演料の起案や原稿、番組表の打ち込みなど、文章をつくり入力する作業に時間を取られていた
  • 職種ごとの業務の違い:営業・カスタマーサポート・経理・クリエイティブ・研究開発と業務がそれぞれ異なり、全員に共通する使い方を示しにくかった
  • AIへの不安:「AIに仕事が奪われる」というマイナスのイメージや、入力した情報が学習されるのではないかという不安が、活用の足かせになりかねなかった

Effects after implementation

  • 書く・打つ作業の負荷:受講者からは、議事録の文字起こしと要点整理が「数秒から数分で終わった」という声。AIを活用している業務は1人平均1.4件 → 2.3件、週あたりの削減時間は1人平均1.4時間 → 2.2時間(いずれも受講者7名)
  • 職種ごとの業務の違い:営業のプレゼン資料やデザイン作成、カスタマーサポートのお客様対応の文面づくりや約款の確認、経理のマクロ作成、企画の人流分析まで、6つの職種それぞれに使い道が広がった
  • AIへの不安:入力した情報の扱いや利用時の留意点を確認し、社内での使い方を整えていくなかで、推進担当の方は「不安は解消されている」と話す

table of contents

    株式会社あさがおテレビ様では、2026年2月から7月までの半年間、社員7名を対象に生成AI研修「法人リスキリング」を実施しました。使用ツールはChatGPTです。受講者アンケートの自己申告では、受講者7名の週あたりの削減時間は、研修開始時の1人平均約1.4時間から約2.2時間へ、AIを活用している業務の数は1.4件から2.3件へと増えています(6月4日(木)の最終報告時点の集計)。

    研修の開始時には「AIに仕事が奪われるとよく聞いていた」という声もありました。そこから半年で、議事録やメール、資料の作成から人流分析まで、職種ごとにAIの使い道が生まれています。「学ぶ」から「業務で使う」へ——石川県白山市で地域のケーブルテレビを担う同社が、どのように活用を広げていったのかをご紹介します。

    Company Introduction

    株式会社あさがおテレビ ロゴ

    株式会社あさがおテレビ様は、1991年12月に設立された、石川県白山市に本社を置くケーブルテレビ局です。白山市の松任・鶴来・美川・白山麓エリアと能美市和佐谷エリアを対象に、ケーブルテレビ放送、インターネット接続、電話、電気(ケーブルプラスでんき)といったサービスを提供しています。主な株主には白山市が名を連ね、地域とともに歩んできた放送・通信の事業者です。

    株式会社あさがおテレビ 公式サイト
    株式会社あさがおテレビ 公式サイト(asagaotv.jp)

    ロゴには「ときどき、ドキドキ。」という言葉が添えられています。1993年に松任エリアでケーブルテレビの放送を始め、2001年にはインターネット接続サービスを開始。テレビから通信、暮らしのインフラへと、地域の生活を支える領域を広げてきました。

    株式会社あさがおテレビ 会社概要
    会社の沿革(asagaotv.jp/corporate/)

    今回の研修に参加したのは、営業、企画・マーケティング、カスタマーサポート、経理・財務、クリエイティブ、研究・開発という、それぞれ異なる業務を担う7名の社員です。

    Issues before introducing generative AI

    研修開始時のアンケートでは、AIを活用している業務の数は1人平均1.4件、AIで削減できている時間は週1.4時間でした。毎日のようにAIに触れている方がいる一方で、「週0日」と答えた方もおり、使い方には個人差がありました。

    時間がかかっていた業務は、開始時の記述にはっきり表れています。

    「ニュースの出演者の出演料の起案や原稿に時間がかかるので短縮できたらいいなと思っています。番組表の打ち込みの業務がかなりの時間を奪われるのでこれも短縮したいです。」

    From participant surveys

    放送局ならではの原稿や番組表に加え、議事録、メール、提案書といった「書く・打つ」作業が、日々の業務時間を占めていました。

    もうひとつの課題が、AIへの不安です。開始時には、次のような声が寄せられていました。

    「AIに仕事が奪われるとよく聞いていたのでAIがとてもマイナスなイメージがあります。」

    From participant surveys

    推進を担当された方が導入前に感じていたのは、AIそのものへの不安というより、「入力した情報が学習されるのではないか」という組織としての不安でした。個人情報の扱いが話題になるなか、会社として導入する際の足かせになるのではないか、という懸念です。

    実施内容 ― 株式会社あさがおテレビ様ならではの取り組み

    • 半年・全9回のプログラムと動画学習
      スタートアップミーティングに始まり、ワークショップ全4回、アフターフォローミーティング、最終報告、活用支援ミーティング2回まで。あわせて30本・10時間以上の動画学習で、AIの基礎からツールの使い方までを各自のペースで学べるようにしました。
    • 基礎から実務応用まで段階を踏んだワークショップ
      第1回でプロンプトの基礎を押さえ、第2回でファイルの解析とエージェントの作成、第3回・第4回で実務で使えるAI活用術を基本編・応用編の2段階で扱いました。学んだことをその日の業務で試せるよう、ワークの題材は一般的な実務に寄せています。
    • 職種ごとに使い道を洗い出す
      7名の業務はそれぞれ異なります。業務棚卸とアンケートをもとに、職種ごとにAIを使える業務を整理し、それぞれの仕事に合った使い道を探る形をとりました。
    • 最終報告のあとも続く活用支援
      最終報告のあとにも活用支援ミーティングを2回設け、学んだ内容を実務に定着させる期間まで伴走しています。

    Benefits of using generative AI

    ある受講者からは、「書く」作業が速くなったという声が寄せられました。

    「面倒な議事録の文字起こしと要点をまとめることがチャットGPTを使うことによって数秒から数分で終わることが非常に驚きました。」

    From participant surveys

    数値にも変化が表れています。受講者アンケートの自己申告をもとに、研修開始時と、各受講者の最新の回答(6月4日(木)の最終報告時点。うち1名は第3回の回答)を、同じ7名で比べました。

    主要KPIの変化(受講者7名)

    indexchangestretch
    Average weekly time savings per person約1.4時間 → 約2.2時間約1.6倍
    Number of tasks using AI (average per person)1.4件 → 2.3件約1.6倍
    週あたり削減時間(7名の合計)10.0時間 → 15.5時間約1.6倍

    AIを活用している業務として挙げられた数は、7名の回答の合計で10件から16件に増えました。使い道が増えただけでなく、職種ごとに違う形で広がっているのが特徴です。

    職種ごとに広がったAIの使い道

    職種Main AI-based operations
    営業プレゼン資料・会議の議事録・デザイン作成(Canvaと連動)・画像生成
    Planning and Marketingメール作成・人流分析
    カスタマーサポートメール作成・お客様対応・業者対応・約款や料金の確認
    Accounting and Financeマクロ作成・チラシ作成・提案書作成
    クリエイティブ議事録
    研究・開発メール文章の作成

    メールや議事録、資料の作成といった日々の文書業務に加え、人流分析やマクロの作成、お客様対応の文面づくりまで、職種ごとに違う形で使い道が広がっています。

    ※ 数値は受講者アンケートの自己申告値です。研修開始時は開始時アンケート(7名)、最終報告の時点は各受講者の最も新しい回答(7名。うち1名は第3回の回答)をもとにした1人あたりの平均と合計です。

    これまで使っていなかった機能に手応えを感じた、という声もあります。

    「Excelのファイル作成はあまり使ってこなかった機能でしたが、想像以上に精度が高い出力が出来ると感じた。」

    From participant surveys

    研修の終盤には、すでに業務で使っているという実感も言葉になっていました。

    「すでに業務に役に立っている部分がございますので感謝です。」

    From participant surveys

    導入前にあった「学習されるのではないか」という不安について、推進を担当された方は、入力した情報の扱いを確認し、社内での利用の方針を整えていくなかで、解消されていると話します。AIへのマイナスのイメージが変わった、という声もアフターフォローミーティングで寄せられました。

    推進を担当された方は、これから研修を検討する企業に向けて、独学で進めるよりも一度きちんと基礎を学び、AIを理解したうえで導入を判断してほしいと話します。

    Future outlook

    成果が見え始めた今、次の論点は、研修に参加した7名の経験を社内にどう広げていくかです。

    • 課ごとの勉強会で成功体験を広げる
      全員が一度に集まるのは難しく、業務の中身も課によって違います。推進を担当された方は、全社一律の説明会よりも、課ごとに成功事例を実際に試してもらい、「時短になった」「もう少し学びたい」という流れを作るほうが受け入れられやすいと考えています。
    • 受講者が次に使いたい業務へ
      社内規定やマニュアルの整理、市場調査、画像の生成、画像をもとにした異常検出など、受講者それぞれが次にAIを使いたい業務を挙げています。
    • 研修の成果を社内に伝える
      研修でどのような変化があったのかを、参加していないメンバーにも伝えていくことが、活用を組織に広げる土台になります。

    半年間の取り組みを通じて、生成AIを「学ぶ」段階から「業務で使う」段階へ進んだ株式会社あさがおテレビ様。研修に参加した7名の削減時間が1人平均で週1.4時間から2.2時間に増え、職種ごとに使い道が生まれたことは、その過程で得られた成果のひとつです。

    「ときどき、ドキドキ。」——地域の暮らしに寄り添う放送と通信を届けてきた同社の歩みは、生成AIという新しい道具を得て、次の段階に入ります。

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